「志(こころざし)」小林茂(著)

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ソニー厚木工場長時代の経験をもとに「ソニーは人を生かす」など多くのを本や人の成長のために多くの活動をされた小林茂氏。
その経験と考え方を認められドラッカーをはじめ国内外の一流の方々にも認められた方。

工場長の末期、入社間もない技術系大学院の秀才から
「ソニーは人を生かすということで入社したが、実際に入ってみると人を生かしてませんね。」
このように指摘され愕然とした。

彼は自分を生かしてもらおうと思ってソニーに入ってきたというのだ。
次のように反論した。
「人は、自分の力によってだけ、生きることができんだぜ。生かしてもらうほかないのは、子供時代までの話だ。
大人になってまで求めるのは、とんでもない甘ったれじゃないのかな」

この件から大変な気づきをもらったとの逸話だった。
著者が凄いなと感じるのは、常に謙虚に自分の考えの次元を高め続けたこと。
自身が過去に書いた本を否定する記述もあったり、この件から「志の本」を書くキッカケになったようである。

科学とか、技術とか、技法とか人間が作り出した無生物に頼り、それを至上のものとして信仰するような態度を改めて、自分自身に立ち「志を立てる」能力を高めること。
これが根本ではないか。
そして「参画」というプロセスそのものが人間の「志を立てる能力」を高める。
「参画」というプロセスとはチーム発想(仲間と本音で話し合うこと)である。

ここで言っている志とは決して大げさな話でなくてよく、事例の1つで取り上げていたのは女子社員がミニスカートを履くか、履かないかを考えるプロセスで説明していた。^^;
現代ならセクハラと言われそうである。

シオヤマの中学時代にはカタチだけの立志式があったが、今はあるのだろうか?
存在したとしても学校では技術とか、技法とか、知識が重視され「志」という言葉すらも使われなくなっている気がするが、どうなのでしょう。

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