福沢諭吉の母:お順さん

その一言

諭吉の母がときおり、面倒を見ていたチエという娘は家もなく、着物はいつもボロボロで、頭にはシラミがたかっていたのに髪を整えたり、体を綺麗にしたりする余裕はなかった。

母はチエを庭先に座らせ、いつも諭吉には手伝いをさせながらシラミをとってあげていたが、諭吉は嫌で仕方なかった。

ある日「母上、気分が悪くなりました。」と言って手伝いをやめようとした時の言葉。

「私だって気持ちが良いとは思いませんよ。
でもね、こうして、チエがやってくることを考えて御覧なさい。
とってもらえば気持ちが良いからでしょう。
けれどもチエは自分ではそれが出来ないのですよ。
出来る人ができない人のためにしてあげる。
それがあたりまえだと思うんだけど」

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